MSPはManagedServiceProviderの略で、企業のITインフラやクラウド環境を継続的に運用・管理する業者のことです。企業に代わってIT基盤やクラウドの運用を回してくれる存在で、セキュリティに特化したMSSP、脅威の検知から対応まで行うMDRといった種類もあります。
以前は、社内サーバーやネットワーク機器が主な監視対象でした。現在はAWS、Azure、Microsoft365、SASE、EDR、さらに各部門が個別に利用するSaaSも運用対象に入っています。
システムが増えれば、運用に関わる会社も増えます。その結果、障害の原因が、どの会社の担当範囲にも明確に当てはまらないケースが出てきます。
例えば、利用者から「Microsoft365へログインできない」と連絡があったとします。
アカウントを調べても異常がない。そこでIntune上の端末状態を見ます。条件付きアクセスの設定も確認する。それでも原因が見つからなければ、ネットワーク側の調査が必要になります。
アドバンジが、エンドユーザーサポート、Microsoft365、ネットワーク、セキュリティ、クラウドを一つの運用体系にまとめているのも、そのためです。

五つのサービス領域を持つこと自体が目的ではありません。問題が複数の領域にまたがったとき、企業のIT担当者だけに切り分けと調整を戻さないことを重視しています。
アドバンジは180名規模の体制で大手製造グループのIT運用を15年支えており、段階的な並行運用で3~6か月かけて業務を引き継ぎます。一方、専任IT担当者のいない中堅・中小企業に対してはDeskMateSecureを提供し、まずMicrosoft365環境を整備して安定した運用環境を作り上げます。大手企業向けの仕組みを単純に縮小しただけのサービスではないのがポイントです。
社内にどの程度の人員を残せるのか。どの業務を止められないのか。それによって、必要なサービス範囲を決めます。標準化は欠かせません。ただ、お客様の実際の業務を見ないまま標準メニューを当てはめると、メニューの外側に仕事aが残ってしまいます。
MSP事業者を比較する前に確認したいこと
MSP事業者を比較するときは、監視時間、対応製品、SLA、料金などを確認します。どれも必要な比較項目です。
資料を見る前に、最近発生した障害や問い合わせを一件だけ振り返ってみてください。そうすると、どの仕事が現在も企業の中に残っているのかが見えてきます。
トラブルの最初の窓口は誰だったのか。業務部門に状況を伝えたのは誰か。他の保守業者に確認を依頼したのは誰か。これは、アドバンジがMSPに関する相談を受けたとき、実際に確認したい内容でもあります。
運用の中で人が判断する仕事と、繰り返し行っている作業を分ける。記録を確認すれば、外部へ任せられる仕事と、社内に残すべき判断を整理しやすくなります。MSPのサービス範囲を決めるのは、それからでも遅くありません。



